派遣切り・パナソニックに、再び損害賠償命令ー名古屋高裁

13時10分の判決に、20人の仲間が駆けつけました。名古屋高裁は、控訴を棄却して労働契約の成立は認めなかったものの、1審判決を支持し、パナソニックエコシステムズの派遣切りが著しく信義に反する不法行為と認定、愛知連帯ユニオンの2名の原告に対して、100万円と30万円の損害賠償を命じました。

 判決は、派遣先と派遣労働者は労働契約がないとは言え、派遣労働者の雇用の安定を著しく脅かすような時は、派遣先が責任を負わねばならない、ということを認めたのです。派遣先企業の派遣切りに対して損害賠償が認められたのは高裁段階では初めてのケースとなりました。派遣労働者の派遣先企業への労働争議の道を大きく開いたと言えます。

 パナソニックが責任を認めて、直ちに損害賠償を支払うことを求めます。

(中日新聞)2012年2月10日 21時14分  派遣切りでパナ子会社に2審も慰謝料命令

 パナソニックの子会社「パナソニックエコシステムズ」(愛知県春日井市)で働いていた元派遣社員2人が、同社に正社員としての地位確認や慰謝料などを求めた訴訟の控訴審判決が10日、名古屋高裁であった。渡辺修明裁判長は、一部慰謝料の支払いをパ社に命じた1審判決を支持、双方の請求を棄却した。

 訴えたのは、春日井市の男性(47)と愛知県瀬戸市の男性(53)。それぞれ4年と2年を超え派遣社員として勤務したが、2009年、パナソニックエコシステムズから「派遣打ち切り」の通告を受けた派遣元に解雇された。

 控訴審判決は、1審の名古屋地裁判決と同じく「2人とパ社の雇用契約は成立しない」と認定し、正社員としての地位確認の請求は退けた。突然の「派遣切り」で精神的苦痛を受けたとして、計130万円の慰謝料支払いを命じた1審の判断も支持した。

 <パナソニックエコシステムズ経営企画室の話> 一部主張が認められず遺憾だ。今後の対応は判決文をよく読んで検討したい。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012021090211442.html